【社労士試験勉強方法】合格に必要な科目別学習時間は?社会保険科目に注力する2つの理由
社労士の試験には複数の科目があり、すべての科目で合格基準点を満たす必要があります。社労士の試験に合格するためには、800~1000時間の学習時間が必要だといわれていますが、どの科目を何時間学習すればよいのでしょうか。
この記事では、一発合格できた私が各科目に要した学習時間を公開し、特に力を入れて学習すべき科目をお伝えします。これから学習を始める方、今まさに学習を始めている方の参考になれば幸いです。
科目別学習時間
まず初めに、私の科目別学習時間を公開します。
学習期間は、2017年7月から2018年8月までの13か月です。
■労働編
労基: 124
安衛: 55
労災: 87
雇用: 104
徴収: 52
■社会保険編
健保:150
国年:173
厚年:147
■一般常識編
労一: 57
社一: 69
■その他
統計白書:47
科目横断:84
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合計: 1,149
(単位は「時間」)
科目横断は、模擬試験や試験直前期の学習など、特定の科目に依存しない学習時間です。
合計時間は1,149時間だったので、800~1000時間という標準時間の上限より、150時間ほど多く学習しました。
次に、どの科目を重点的に学習したのかがわかるように、ランキング形式にします。
国年 : 15.1%
健保 : 13.1%
厚年 : 12.8%
労基 : 10.8%
雇用 : 9.1%
労災 : 7.5%
科目横断 : 7.3%
社一 : 6.0%
労一 : 5.0%
安衛 : 4.7%
徴収 : 4.5%
統計白書 : 4.1%
ランキングで確認すると、メインの6科目が上位を占めています。これは当然の結果といえるでしょう。注目していただきたいのは、社会保険の3科目が上位になっていることです。
これには明確な理由が2つあります。
社会保険科目に注力する理由
1つ目の理由は、「社会保険科目を得意科目にすれば合格に近づく」ということです。
択一試験70点中、社会保険の3科目で30点分と約半数を占めます。社労士試験では科目別の基準点を満たし、さらに合計点で45点前後の点をとる必要があります。(45点前後と記載したのは、年によって基準点が変動するからです。)
仮に基準点が45点だったとすると、45点中30点を社会保険科目でかせぐことができます。労働科目で多少コケたとしても、社会保険科目で補えるのです。
ここまで読んで、「いやいや、労働科目だって30点分あるんだから同じじゃないか」と思われた方もいらっしゃるでしょう。確かに点数だけを見るとおっしゃる通りなのですが、それでも社会保険科目を得意科目にすべき理由があります。それが2つ目の理由につながってきます。
2つ目の理由は、「社会保険科目は捨て問が少ない」ということです。
まず、「捨て問」とは何なのか。
それはずばり、「間違ってもよい問題」のことです。
私の「捨て問」の定義は以下です。
- 個数問題(各科目で出題)
- 判例問題(労基で出題)
- 事例問題(労災で出題)
- 統計問題(おもに労一で出題)
それぞれ説明します。
個数問題とは、5つの選択肢の中から正しい(または誤っている)選択肢の個数を答える問題です。各科目で出題される可能性があります。
ふつうの問題の場合、仮に4つの選択肢がわからなくても、1つの選択肢の○×が確実に判断できれば正解することができます。しかし個数問題を正解するためには、5つの選択肢すべてに対し確実に○×を判断する必要があります。ひとつでも○×を間違えると、即不正解となります。
判例問題とは、最高裁の判例が問題文になっている問題です。労基科目で出題されます。
最高裁で争われた裁判でどのような判決が出たかを問われますが、これらは法律の条文ではなく、テキストにもほとんど掲載されていません。過去問対策をしたとしても、判例の内容は初見の可能性が高いため、正解を導くのは困難です。
事例問題とは、事故が発生した場合に、それが業務災害なのか、通勤災害なのかを答える問題です。労災科目で出題されます。
この問題はある程度、過去問対策で感覚をやしなうことができますが、それでも事故の内容は初見になるため、正解を導くのは困難です。
統計問題とは、名前の通り統計情報が正しいかどうか答える問題です。おもに労一科目で出題されます。
判例/事例問題と同様に、法律の条文ではなく、何が出題されるのかわからないため、しっかり学習したからといって結果につながらない問題です。
これらの問題は正解するのが難しく、さらに解くために時間と労力を要します。
先ほども書きましたが、択一試験では70点中45点とれば合格基準に達します。つまり、残りの25問は間違えてもいいのです。この25問の中に、「捨て問」が含まれています。
「捨て問」が出題されたら、勇気をもって間違えましょう。
そして、社会保険科目にはこの「捨て問」が少ないのです。
逆の言い方をすると、労働科目には「捨て問」が多く出題されるため、コケる可能性が高いと言えるでしょう。
以上2つの理由から、私は社会保険科目に注力し学習しました。
最後に
今回は科目別学習時間と、社会保険科目に注力すべき理由についてお話しました。
科目別の学習時間は、試験直前期となる5月ごろに一度集計してみることをおすすめします。
社労士の試験は科目別基準点があるため、苦手科目をなくすことが重要です。科目別に学習時間を把握することで、特定科目の学習に偏りすぎていないか、その結果、苦手科目ができていないか、確認しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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